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写真とプレイリスト。食べ物と旅行の記録

#26 2022年末 Madrid, Spain

R00042852022年の年末年始、スペイン周遊の記録。

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R0003986航空券の値段がかなり高い時期だった。しかしこの機会を逃せば永遠に行くことができないかも知れないと思い、エミレーツ航空の往復券を予約した。出発の1ヶ月前からSkyScanner、GoogleFlightsとにらめっこの日々。意外にも、最安値のチケットはHISの往復航空券だった。

R0004002アドルフォ・スアレスマドリード=バラハス空港。昼下がりの空港は人が少なく、
ヨーロッパらしい現代的な空間には、外からの光が溢れていた。
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空港の到着ロビーは、いつもどこか虚しい感じがする。機内でキャビンアテンダントの丁寧な接客サービスを受けたかと思えば、その後の入国審査はひどく事務的で、
最後にたどり着くロビーには、もはや空港職員の関心は及ばない。ひと度、乗客が各々の移動手段を見つけ、
あるいは待ち受ける人々と落ち合ってしまえば、なんの意義も持たない空間。
Cabifyという配車アプリでタクシーを呼び止めた。合流地点のパーキングまでは少し距離があったので、
運転手にキャンセルされないよう、急いで向かった。

R0004147マドリードには全く土地勘がないため、宿は雰囲気で適当に選んだ。結果的にはアクセスも良く正解。
宿はスペインの文豪がかつて住んでいたラス・レトラス地区に位置し、目の前の通りの石畳には巨匠たちの詩が書かれた石が埋め込まれている。

R0004056荷物を置いて一番最初に向かったのは、プラド美術館

R0004072まずは中のカフェで腹ごしらえ。店内は混んでいたが、オープンエアの中庭の席が空いており、穴場だった。
美術館の中のカフェなので、特別美味しいものは期待していなかったが、
ここで食べた生ハムのバゲットサンドは、かなり美味しく、いつまでも噛んでいたかった。

R0004064巨大な絵画が、これでもかと両脇に並ぶ空間に圧倒され、美術館を後にする。

R0004084宿への帰途、石畳のゆるやかな坂道が続く。

R0004092夕食は、宿からほど近いバルへ。下調べなしに覗いてみたが、どうやら結構な有名店らしい。
まだ早い時間ということもあり、食事をしている人はいない。
空腹だった我々は、入口で食事を頼めるかを聞こうとするが、その間に席が埋まってしまった。
少し待てば席が空く、というようなことを言っているので、店の入口で待機。
辛抱強く待っていると、一番手前の席が空いたので、間髪を置かずに陣取った。
しかし、店は未だに料理を準備する気配がない。なんとか店員を呼び止め、注文だけ済ませた。

R0004098最初のドリンクが出されるまで、かなり待ちぼうけを食らったが、その後徐々に奥の座席から料理が提供され始めた。
1卓1卓、自分たちの席までたどり着く間の時間が、永遠に感じられる。
途中、オーダーが通っているか何度も不安にかられたが、少しして、やっとお目当ての定番料理たちが到着した。

R0004100求めていた体験が達成された瞬間だった。必死で確保した席、苦労して伝えた注文、じらされた時間。
これらのおかげで料理が何倍もありがたいものに感じられた。
結局通っていない注文もあったが、ポテトのアリオリが思いの外ボリューミーだったので、無かったことにした。

R0004104フルポーションの食事はできなかったが、十分にお腹は満たされた。腹ごなしに、マヨール広場へ向かう。
クリスマスの雰囲気を浴びた後、帰路についた。

 

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翌朝、通りに面した、雰囲気の良い朝食会場。

R0004125この宿の朝食は比較的豪華な方だが、日本の宿と比べるとバリエーションは少なく、過度な期待は良くないかもしれない。
スペイン人が三食にかける気合の比重は日本人のそれと異なるので、朝からしっかり食べたいのであれば、外に出たほうが良さそうである。

R0004128朝食会場では、おそらく南米出身と思われるスタッフのおじさんが、とても親切に案内をしてくれた。
ヨーロッパの接客にあまり期待していなかった我々としては、上々のスタートを切った。